今回は、韓国語の発音変化の一覧と簡単な覚え方を紹介します。
韓国語は、書いてある文字と読み方が一致しないことが多いので、ハングルの読み方だけ覚えても、実際に聞き取りできない、話せない、通じないことがほとんど。初級で学ぶ発音変化を覚えることが大変で、ここで韓国語学習を挫折したり、諦めてしまう方がとても多いのが現状です。
実際に、私は初心者向けの韓国語講座の講師をしていますが、発音変化に関して「難しい」「覚えられない」と思う方が本当にたくさんいらっしゃいます。
そこでこの記事では、分かりやすくまとめた韓国語の発音変化の一覧と簡単な発音変化の覚え方のコツをご紹介します。
「発音変化がよく理解できない方」や「難しくて韓国語学習を諦めたくなった方」は、ぜひ参考にしてみて下さいね!
目次
韓国語の発音変化一覧【9種類】
ここでは、発音の変化をまとめて解説していきます。今回は初級でマスターしたい9種類を一覧にしました。
発音変化を言語化して説明すると、難しく感じてしまいますが内容はわかりやすくまとめてあるので、1つひとつ確認してみてくださいね。
- 有声音化
- 連音化
- 鼻音化
- 「ㅎ」弱音化
- 激音化
- 濃音化
- 流音化
- 母音「ㅢ」の発音
- 口蓋音化
では、順番に見ていきましょう。
1.有声音化
まずは韓国語の発音変化の中でも、基礎の中の基礎である有声音化についてです。有声音化とは「音が濁るように聞こえる」ことをいいます。
有声音化になるパターンの1つ目は、母音の次の「ㄱ」「ㄷ」「ㅂ」「ㅈ」 は有声音。つまり、音が濁ります。
以下で発音の仕方の例を紹介していきますね。
아기 (赤ちゃん)これは文字だけ見れば「アキ」と読めますが、ㅏの母音の次に「ㄱ」がつくので発音はキが濁って「アギ」。
누구(誰)これは文字だけ見ると「ヌク」と読めますが、ㅜの母音の次に「ㄷ」がつくので発音はクが濁って「ヌグ」。
同様に母音の次に「ㅂ」「ㅈ」が来る場合は、나비(蝶)は「ナピ」→「ナビ」、여자 (女性)は「ヨチャ」→「ヨヂャ」になります。
また、パッチム「ㄴ」「ㄹ」「ㅁ」「ㅇ」の次の「ㄱ」「ㄷ」「ㅂ」「ㅈ」は有声音になります。
- 한국(韓国)「ハンクク」→「ハングク」
- 강당(講堂)「カンタン」→「カンダン」
- 일번(一番)「イルポン」→「イルボン」
- 감자(じゃがいも)「カムチャ」→「カムヂャ」
※パッチム「ㄹ」の次は「ㄱ」「ㄷ」「ㅂ」「ㅈ」は濃音化される場合もあります。
2.連音化
連音化とはパッチムの次に母音「ㅇ」が続く場合はパッチムは「ㅇ」に移動して発音されます。
ここでも、以下で発音の仕方の例を紹介していきます。
일본은(日本は)「イルボンウン」と読みますが、実際の発音は「ㄴ」が「ㅇ」に移動して일보는「イルボヌン」。
넓어요(広いです)「ノルオヨ」と読みますが、実際の発音は「ㅂ」が「ㅇ」に移動して널버요「ノルボヨ」。
역에서 (駅で)「ヨクエソ」と読みますが、実際の発音は「ㄱ」が「ㅇ」に移動して여게서「ヨゲソ」。となります。
3.鼻音化
鼻音化とは鼻にかかったような音の変化することをいいます。
口音のK型「ㄱ」「ㅋ」「ㄲ」、P型「ㅂ」「ㅍ」 T型「ㄷ」「ㅅ」「ㅆ」「ㅈ」「ㅊ」「ㅎ」「ㅌ」のパッチムの後に鼻音「ㅇ」「ㄴ」の子音がつく場合パッチムは鼻音化します。
代表的な発音の例としては、입니다(〜です)「イプニダ」→임니다「イムニダ」です。
これは韓国語学習者なら自然に使えるかと思います。
4.「ㅎ」弱音化
弱音化とは、パッチム「ㄴ」「ㄹ」「ㅁ」「ㅇ」に続く「ㅎ」の音は弱くなったり、パッチム「ㅎ」に「ㅇ」が続くと「ㅇ」に発音が変化します。
- 은행(銀行)「ウンヘン」→으냉「ウネン」
- 번호(番号)「ボンホ」→버노「ボノ」
- 결혼(結婚)「キョルホン」→겨론「キョロン」
- 전혀(全く)「チョヒョ」→저녀「チョニョ」
5.激音化
激音化とは、パッチムK型「ㄱ」、 T型「ㄷ」、P型「ㅂ」に「ㅎ」が続くと激音(激しい息を吐いて発音)「ㅋ」、「ㅌ」、「ㅍ」にそれぞれ変化し、パッチム「ㅎ」に「ㄱ」「ㄷ」「ㅂ」「ㅈ」は「ㅋ」、「ㅌ」、「ㅍ」、「ㅊ」にそれぞれ激音に発音が変化することをいいます。
- 백화점(デパート)「ペクファジョン」→배콰점「ペッカジョン」
- 부탁합니다(お願いします)「プッタクハムニダ」→부타캄디다「プッタッカムニダ」
- 축하합니다(おめでとうございます)「チュックハハムニダ」→추카합나다「チュッカハムニダ」
6.濃音化
濃音化とはパッチムK型「ㄱ」、 T型「ㄷ」、P型「ㅂ」に「ㄱ」「ㄷ」「ㅂ」「ㅅ」「ㅈ」が続く場合、濃音(喉を詰まらせて発音) 「ㄲ」「ㄸ」「ㅃ」「ㅆ」「ㅉ」に変わります。
- 숙제(宿題)「スクジェ」→숙쩨「スッチェ」
- 식당(食堂)「シクダン」→식땅「シッタン」
- 학교(学校)「ハクキョ」→학꾜「ハッキョ」
7.流音化
流音化とはパッチム「ㄴ」と「ㄹ」が続く場合、どちらの発音も「ㄹ」になることをいいます。
- 편리(便利)「ピョンリ」→펼리「ピョルリ」
- 연락(連絡)「ヨンラク」→열락「ヨルラク」
- 설날(正月)「ソルナル」→설랄「ソルラル」
8.母音「ㅢ」の発音
母音「의」の発音は文章の中でどこに来るかで発音の仕方が変わります。
まず、「의」が文の頭に来るときは、口を横に広げて「ウィ」と発音する。
- 의자(椅子)「ウィジャ」→次に文の頭でないときは「이」「イ」と発音する
- 회의(会議)「フェイ」→続いて助詞で使われる「~の」で使われるときは「에」「エ」と発音する
- 나의 찬구(私の友達)「ナエチング」
9.口蓋音化
口蓋音化はパッチムの「ㄷ」「ㅌ」の次に「이」が来るとそれぞれ「ㅈ」「ㅊ」に発音が変わります。
- 해돋이(日の出)「ヘドッイ」→해도지「ヘドジ」
- 같이(一緒に)「カッティ」→가치「カッチ」
韓国語の発音変化の簡単な覚え方
ここまで、発音変化を9種類、詳しくまとめて解説しました。上記の発音変化を丸暗記するのは、数も多く難しく感じてしまう方もいるかと思います。
ここからは、韓国語の発音変化の簡単な覚え方を紹介していきます。
ご自分に合った方法で、発音変化をマスターしましょう。
- シャドーイングを行う
- 繰り返し聞く
- 単語帳を使う
順番にご紹介します。
1.シャドーイングを行う
シャドーイングとはネイティブの発音音声を聞いたあと、すぐにそっくり同じように発音する学習方法。
とにかく発音変化の練習は、声に出して読むことが最も重要になります。シャドーイングをすることによって、発音変化を覚えられるだけでなくイントネーションやリズム感も同時に鍛えられるのでとてもおすすめ。
韓国語の発音変化は頭の中で計算式のように考えていると言葉に出てこなくなります。
頭で考えるよりたくさん読んで、練習して慣れることが韓国語の発音変化を簡単に覚えられる一番の近道になりますよ。
シャドーイングの教材もたくさんあるので、そちらも参考にしながら練習してみて下さいね。
2.繰り返し聞く
冒頭で書いたように韓国語は書いてある文字と読み方が一致しないことが多いので、ハングルの読み方だけ覚えても実際に聞き取りできないことが多いです。
単語自体の発音、意味は分かるのに、文章になると発音変化が起こる事によって単語自体も聞き取れないことが良くあります。
つまり、机に向かってテキストや学習書などで発音変化を読んで書いて覚えても音声で聞くと何の内容かさっぱり分からないのです。
発音変化一覧は参考程度に頭に入れておくだけで大丈夫。
単語をある程度理解したら、例文をとにかく繰り返し聞きましょう。そうすることで、耳が慣れていつの間にか頭で考えなくても自然に理解できるようになってるでしょう。
3.単語帳を使う
最後は単語帳を使って発音変化を覚えることです。韓国語の単語帳はだいたい単語と一緒に発音の仕方が載ってるものがほとんど。
単語帳を使って練習していくと、発音変化のルールが分かってくるので、ハングルの発音変化のルールをしっかり頭で理解して、しくみから覚えたい方にはおすすめです。
連音化などは慣れるまでは文字で見た方が発音しやすいですよ。
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まとめ:韓国語の発音変化は頭で覚えず、慣れる練習をしましょう!
今回は韓国語の発音変化9種類と簡単な発音変化の覚え方を紹介しました。
発音変化を全部覚えるのは、正直難しいです。韓国語の発音変化は計算式のようなので、「このパッチムの次にこの子音が続くとが発音が変化して…」など考えていたら、スラスラ韓国語を話すことは、ほぼ不可能といえます。
私は韓国人の知り合いがたくさん居ますが、そもそも韓国人も上記で説明した発音のルールを知らないことがほとんど。
私も友達の韓国人に、なぜ「あたたかい」を「あったかい」って言うの?とか区役所は「しょ」なのに両替所は「じょ」なの?と聞かれたことがありますが、日本語を使ってる私でも発音のルールを理解してません。
このように、みんな無意識で発音しているので、無理に発音変化を丸暗記したり頭で覚えなくても大丈夫です。慣れてくると発音変化した方が言いやすいので自然にできるようになってきます。
楽しくコツコツと続けることが韓国語の発音変化をマスターする一番の近道でしょう。
また、発音を学ぶには実際に講師に向かって練習する方法もおすすめです。オンラインで受講できる教室もあるのでぜひ以下もチェックしてみましょう!
その他、アプリや学習に関する情報は以下が参考になります。