今回は韓国語試験の特徴や勉強方法を詳しく解説していきます。
英語にも英検やTOEIC、TOEFLがあるように韓国語にも検定試験があるのはご存じですか?
実は韓国語も英語と同じように毎年、決まった時期に検定試験が行われています。
韓国語を勉強し始めて、ある程度自信がついてくると、自分がどこまで理解できるようになったのか実力を試してみたいと考える方は多いです。
しかし、いざ検定試験に挑戦してみたいと思っても、「韓国語の試験はどういったものがあるのか」「試験対策はどうすれば良いか」と初心者の方は分からないことも多いですよね。
実際、書店でも韓国語の試験対策のテキストや参考書が数多く並んでいますが、試験の種類や特徴が分からないと、どう試験対策をすれば良いのか悩んでしまうでしょう。
そこでこの記事では、韓国語試験の特徴を詳しく分かりやすくまとめてみました。記事後半では、各試験に対するおすすめ勉強方法も紹介していきます。
初心者の方でこれから試験に挑戦してみたい方、試験の勉強方法に悩んでいる方、試験に合格したいという目標がある方は必見です。
ぜひこの記事を最後まで読んでみてくださいね。
目次
韓国語試験は2種類ある【ハングル検定・TOPIK】
ここからは韓国語の試験はどういったものがあるのか、詳しく解説していきます。
日本で行われている韓国語の試験は「ハングル検定」と「TOPIK(韓国語能力試験)」の2種類です。それぞれ内容や特徴が異なりますので、どちらを受けようか迷った時、選択する参考にしてみてくださいね。
以下で具体的に解説していきます。
ハングル検定
試験の種類 | 5級・4級・3級・準2級・2級・1級 |
---|---|
料金 | 1級 10,000円 2級 7,000円 準2級 6,300円 3級 5,300円 4級 4,200円 5級 3,700円 |
試験科目 | 聞き取り・筆記・書き取り(マークシート式) |
開催時期 | 6月と11月 |
試験場所 | 日本全国の主要都市+オンライン |
ハングル検定とは、日本の韓国語学習者に公平な社会的評価を与えることを目的に設立されたハングル能力検定協会によって実施されている、日本語母語話者を対象とした日本でのみ受験することのできる試験です。
ハングル検定は日本人のために作られた韓国語の試験なので、問題は全て日本語で書かれています。そのため初心者の方でも挑戦しやすいでしょう。
ハングル検定のレベルは5級から1級まであり、5、4級は比較的簡単に合格することができる一方、3〜1級は難易度が高くなるのが特徴です。1級になると合格率が低く、非常に難しいと言われています。
しかし、資格の有効期限はありませんので、更新の必要もないのがメリット。しばらく資格を利用する予定がない場合は、有効期限のないハングル検定の級を取得しておくと良いかもしれませんね。
TOPIK
TOPIK(韓国語能力試験)とは、韓国の教育部と国立国際教育院が主催している韓国語を母国語としない外国人や在外韓国人を対象にした世界70ヶ国以上で実施される韓国語の試験です。
ハングル検定は日本国内向けなのに対しTOPIKは世界各国で実施され、国際的に通用する韓国語の試験になります。TOPIKの問題は全て韓国語で書かれています。英語でいうTOEICと同じ様な試験だと考えるとわかりやすいでしょう。
TOPIKのレベルは1級から6級まであり、もっとも難易度が高いのは6級です。TOPIKは「TOPIKⅠ」と「TOPIKⅡ」に分けられ、初級者向けの「TOPIKⅠ(1級・2級)」か、中・上級者向けの「TOPIKⅡ(3級・4級・5級・6級)」のどちらかを選択して受験し、取った点数によって等級が決まります。
TOPIK6級合格者は、国家試験である通訳案内士(日本政府観光局)の韓国語科目試験が免除になるという特徴があります。
TOPIKは資格取得から2年の有効期限があるため、資格を維持するためには2年ごとに試験を受けなければいけません。
しかし、韓国語を継続して学び続けたい方や、韓国に留学、就職を考えてる人はTOPIKがおすすめです。
試験の種類 | 1級・2級・3級・4級・5級・6級 |
---|---|
料金 | TOPIKⅠ 4,500円 TOPIKⅡ 6,000円 |
試験科目 | 聴解・読解・作文(主にマークシート式) |
開催時期 | 4月・7月・10月(韓国では年6回開催) |
試験場所 | 日本各地+海外各拠点 |
初心者におすすめの韓国語試験の勉強方法【ハングル検定・TOPIK】
ここまで、「ハングル検定」と「TOPIK(韓国語能力試験)」を詳しく解説しました。
同じ韓国語の試験でも内容や特徴が違うことがお分かりいただけたかと思います。
ここからは各試験に対する、おすすめ勉強方法を紹介していきます。それぞれ、試験対策も異なってくるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ハングル検定の勉強方法
まず、初心者におすすめのハングル検定の勉強方法を紹介します。
初心者の方はハングル検定の初級レベル5級・4級を受けることになります。ハングル検定は問題もすべて日本語で出題されるので初心者の方は挑戦しやすいでしょう。
5級・4級は比較的やさしいレベルに設定されていて、合格率も高く、ハングルが読めて、基本的な単語や挨拶程度を知っておけば合格できます。
しかし、日本人向けに作られていることもあり、日本人が間違えやすく引っ掛かりやすい問題が多く出題される傾向があります。
その対策のための5級・4級の勉強方法を以下で紹介していきますね。
- 単語・基本フレーズなどを覚える
- 発音変化を覚える
- 過去問題集を解いてみる
1.単語・基本フレーズなどを覚える
一つ目は、単語・基本フレーズなどを覚えることです。
ハングル検定を受ける大前提はハングルの読み書きができること。そして、「最低限の単語を理解している」「挨拶などの基礎的な会話ができる」「自己紹介のように自分について説明できる」これができれば合格できる内容になっています。
合格するために、テキストなどに出てくる基本の挨拶、フレーズを丸暗記し、初級で覚える単語を単語帳などで覚えましょう。
ハングル検定の5級・4級に出てくる単語が覚えられるテキストやハングル能力検定協会が出版しているハングル検定対策のテキストは書店に行けば購入することができますので、ぜひ探してみて下さいね。
2.発音変化を覚える
二つ目は、発音変化を覚えることです。
韓国語の発音変化は有声音化、連音化、鼻音化、「ㅎ」弱音化、激音化、濃音化、流音化、母音「ㅢ」の発音、口蓋音化など多くの規則があります。
韓国語は書いてある文字と読み方が一致しないことが多いので、この規則を理解していることが非常に重要です。ハングル検定では「発音通りに表記したものを選びなさい」という問題が過去の傾向からみると必ず出題されています。
例えば、「일요일입니다」これを発音通りに表記するとどうなるかというと「이료이림니다」です。この連音化した発音を理解して覚えておかないと答えられません。
このような連音化をはじめ、発音変化に関する問題の対策もしておきましょう。
発音変化を理解するためにはとにかく声に出して練習することがおすすめですよ。
3.過去問題集を解いてみる
三つ目は、過去問題集を解いてみることです。
過去問を解くと、過去の出題傾向や、自分の苦手が見えてくるので試験対策には過去問が最適です。最新版の過去問は書店で購入できますが、ハングル能力検定協会のホームページでも試験問題のサンプルをダウンロードできます。
また、テキスト購入の際はリスニングにも対応している音声付きテキストを選ぶのが良いでしょう。
とにかく過去問は何度も繰り返し解いてみるのが効果的です。
試験にも慣れることができますし、苦手も克服することができるので、過去問を解くことは試験対策に最適な勉強方法と言えます。
TOPIKの勉強方法
続いて、初心者におすすめのTOPIK(韓国語能力試験)の勉強方法を紹介します。
初心者の方は初級者向けの「TOPIKⅠ(1級・2級)」を受けることになります。先ほどもお伝えした通りTOPIKは日本だけの試験でなく世界各国で実施される韓国語の試験なので、試験の注意事項から問題文、受験番号や名前を書く解答シートまで全て韓国語で書かれています。日本語は一切使えませんので、初心者は試験が始まる前から緊張してしまうかもしれません。
しかし、ハングル検定と同様にTOPIKⅠ(1級・2級)は合格率も高く、リスニングも非常にゆっくりですし、しっかり対策を取れば合格も難しくないでしょう。
以下でTOPIKⅠ(1級・2級)の勉強方法を紹介していきますね。
- 単語を覚える
- 読む力を身に付ける
- 過去問題集を解いてみる
1.単語を覚える
一つ目は、単語を覚えることです。
TOPIKの初級は単語さえしっかり覚えていれば解けてしまう問題も多く高得点を狙えるでしょう。
TOPIKⅠ(1級・2級)の頻出単語は丸暗記がおすすめです。
聞き流しできる音声付き単語帳やテキスト、アプリなどを活用して単語をたくさん聞いて、書いてみる練習をしてみてください。
単語を覚えるだけでも聞き取り、読み取りの対策ができるので、まず何を勉強しようか悩んだ時は単語を重点的に覚えましょう。
また、単語を使った例文も併せて一緒に覚えておくと試験に役立ちます。
2.読む力を身に付ける
二つ目は、読む力を身に付けることです。
TOPIKは日本語が一切なく問題文も韓国語なので、読む力が非常に重要になってきます。
韓国語をたくさん読んで、何が書いているか読んで、理解できる力を身に付けてください。
例えば「다음을 읽고 내용이 같은 것을 고르십시오」という文章。これを訳すと「次を読んで内容が同じものを選んでください」となりますが、これが読めない、理解できないとまず問題自体が解けませんよね。
このように全て韓国語で書いてあるので、問題文の理解に時間がかかってしまうのではもったいないです。
たくさん音読して多くの文章に触れる勉強をしてみてください。読む力を身に付ける方法としてシャドーイングもおすすめの勉強法です。
韓国語を瞬時に読んで理解する力をつければ、聞き取りや読み取り問題もスムーズに解けるでしょう。
3.過去問題集を解いてみる
三つ目は過去問題集を解いてみることです。
ハングル検定と同様に、TOPIKでも過去問を解くと過去の出題傾向が分かります。また、自分の苦手なポイントが見えてくるので、試験対策にとても効果的です。
「かじりたてのハングル」というサイトから過去問がダウンロードできます。
また、過去によく出た問題をまとめたテキストも書店で購入することができますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。その際は聞き取り対策もできる音声付きのテキストが良いでしょう。
過去問を何度も解いていると、大体同じような問題が出題されていることに気づくはずですよ。
まとめ:おすすめ勉強法を参考にして、韓国語初心者の方も試験に挑戦してみよう
今回は、韓国語試験の特徴を詳しくまとめて、記事後半では各試験に対するおすすめ勉強方法も紹介しました。
ハングル検定とTOPIK(韓国語能力試験)は、同じ韓国語の試験でも内容や特徴がそれぞれ異なることがお分かりいただけたかと思います。
2つを比較したうえで、ご自分の目的や目標にあった試験を選ぶと良いしょう。
検定試験は自分の実力を試すことが可能で、合格するという目標ができると勉強のモチベーションアップにもつながります。
初級に合格できれば、中級のレベルに向かう自信にもなりますよね。
ぜひ、初心者の方もこの記事のおすすめの勉強方法を参考に、韓国語の試験にチャレンジしてみてくださいね。
また、検定試験に向けて実践で使える韓国語を身に付けたい場合は、オンラインレッスンが効果的です。無料体験レッスンも行っているので、アウトプットする場としてレッスンも検討してみましょう。
次の記事でKorean With編集部が厳選したおすすめの韓国語教室を紹介しているので是非チェックしてみて下さい!
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