動詞とは、物事の動作・作用・存在などを表した品詞です。簡単に説明すると、50音図の「ウ段の音」で終わるという特徴があります。例を挙げると、「ある」「いる」「~する」「見る」「行く」「来る」「食べる」「飲む」…など動詞を覚えることは、語学学習において欠かせないもの。
韓国語の動詞を覚えると、表現できる幅も広がるので、伝える力や文章力も一気に上がるでしょう。しかし、韓国語の動詞は基本形の単語をただ覚えるだけで終わりという訳ではありません。
動詞は覚える数も多いうえ、様々な活用や不規則活用、連体形、終止形など形が変わるため複雑で理解に苦労する方がほとんどです。
そこでこの記事では、韓国語の動詞についてまとめて解説していきます。また、記事後半では動詞を覚える際のおすすめの方法も紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
韓国語・動詞の覚え方で知っておきたい基本形
ここからは動詞で覚えておきたい単語を基本形で紹介します。
日常生活で良く使う動詞をまとめてみたので、丸暗記して覚えましょう。
まず、基本形をしっかり覚えることから始めてみて下さいね。
- 하다:ハダ(する)
- 가다:カダ(行く)
- 오다:オダ(来る)
- 보다:ポダ(見る)
- 먹다:モㇰタ(食べる)
- 마시다:マシダ(飲む)
- 자다:チャダ(寝る)
- 만나다:マンナダ(会う)
- 사다:サダ(買う)
- 말하다:マラダ(話す)
- 듣다:トゥッタ(聞く)
- 읽다:イッタ(読む)
- 쓰다:ッスダ(書く)
- 만들다:マンドゥㇽダ(作る)
- 배우다:ペウダ(習う)
- 가르치다:カルチダ(教える)
- 들어가다:トゥロカダ(入る)
- 나오다:ナオダ(出る)
- 살다:サㇽダ(住む)
- 일하다:イラダ(働く)
- 다니다:タニダ(通う)
- 쉬다:スィダ(休む)
- 웃다:ウッタ(笑う)
- 울다시:ウㇽリダ(泣く)
- 알다:アㇽダ(知る)
- 모르다:モルダ(知らない)
- 좋아하다:チョアハダ(好む)
- 사랑하다:サランハダ(愛する)
- 공부하다:コンブハダ(勉強する)
- 운동하다:ウンドンハダ(運動する)
30個紹介しましたが動詞はまだまだあります。上記は特によく使うので覚えておきましょう。
韓国語・動詞の覚え方で知っておきたいルール
ここからは、動詞を活用していく上で覚えておきたいルールを説明していきます。
上記のよく使う単語一覧を見てお分かりいただけると思いますが、韓国語の動詞の基本形は全てが「〜다」の形ですよね。
この「〜다」で終わる形は、活用するうえで基本となるものです。
基本形の「다」をとった形を「語幹」といい、この語幹に接続する後ろの「語尾」によって、動詞が変化を起こします。
つまり、活用とは「語尾」の部分が変化することです。
少し分かりにくいと思うので日本語を例に挙げて説明すると、日本語の「行く」という基本形の動詞は「く」を変化させて活用しますよね。
- 敬語にするときは、「行く」+「ます」(くがきに変化して)「行きます」
- 否定にするときは、「行く」+「ない」(くがか変化して)「行かない」
- 願望にするときは、「行く」+「たい」(くがきに変化して)「行きたい」
のようなイメージです。
韓国語も同じように「다」を取った形の語幹の部分によって語尾を変化させて活用します。
また、韓国語の動詞の変化のルールは大きく分けて2つのパターンに分けることができます。
以下で具体的に解説していきますね。
- 語幹の形に関係なくそのまま付ける
- 語幹の形よって語尾が変化する
1.語幹の形に関係なくそのまま付ける
まずは、語幹の形に関係なくそのまま付けるものです。
この場合は、語幹は変化しないので比較的覚えやすいでしょう。よく使うものを例文を挙げて紹介します。
語韓+고 싶다 :~したい
- 영화를 보고 싶다:ヨンファルㇽ ポゴシㇷ゚タ(映画を観たい。)
- 외국에 살고 싶다:ウェグゲ サルゴシㇷ゚タ(外国に住みたい。)
語幹+지만:~でも
- 과일은 먹지만 야채는 안 먹어요:クワイルン モㇰチマン ヤチェヌン アンモゴヨ(果物は食べるけど野菜は食べません。)
- 영어를 잘 할 수 있지만 한국어는 못 해요:ヨンオルㇽ チャラルス イッチマン ハングゴヌン モッテヨ(英語はできますが韓国語はできません。)
語幹+지 않다:~ない
- 오늘은 학교에 가지 않습니다:オヌルン ハッキョエ カジ アンスムニダ(今日は学校へ行きません。)
- 주말에은 공부하지 않아요:チュマレヌン コンブハジ アナヨ(週末は勉強しません。)
このように上記の3つは、基本形の「〜다」を取った語幹にそのまま接続するだけです。
いろいろな動詞を当てはめて文章を作ってみてくださいね。
2.語幹の形によって語尾が変化するもの
次は、語幹の形によって語尾が変化するものです。
「語幹の最後の母音によって変化するもの」と「語幹のパッチムによって変化するもの」の2パターンがあります。
それぞれ、例文を挙げて紹介しますね。
語幹の最後の母音によって変化するもの
語幹の最後の母音が陽母音か陰母音かによって変化の仕方が変わります。陽母音とはㅏ/ㅗのことで、陰母音はㅏ/ㅗの以外の場合を指します。
<陽母音での変化の例>
敬語:「〜ます」(요体)の活用:아요
- 가다:カダ(行く)→가요:カヨ(行きます)
- 만나다:マンナダ(会う)→만나요:マンナヨ(会います)
- 살다:サㇽダ(住む)→살아요:サラヨ(住みます)
- 알다:アㇽダ(知る)→알아요:アラヨ(知ります)
- ※「하다」(する)は「해요」へヨ(します)になります。
過去形:「~した」(요体・습니다体)の活用:았어요・았습니다(※습니다体はより丁寧)
- 가다:カダ(行く)→갔어요:カッソヨ/갔습니다:カッスㇺニダ(行きました)
- 만나다:マンナダ(会う)→만났어요:マンナッソヨ/만났습니다:マンナッスㇺニダ(会いました)
- 살다:サㇽダ(住む)→살았어요:サラッソヨ/살았습니다:サラッスㇺニダ(住みました)
- 알다:アㇽダ(知る)→알았어요:アラッソヨ/알았습니다:アラッスㇺニダ(知りました)
<陰母音での変化の例>
敬語:「〜ます」(요体)の活用:어요
- 먹다:モㇰタ(食べる)→먹요:モゴヨ(食べます)
- 마시다:マシダ(飲む)→마셔요:マンナヨ(飲みます)
- 읽다:イッタ(読む)→읽어요:イルゴヨ(読みます)
- 울다:ウㇽダ(泣く)→울어요:ウロヨ(泣きます)
過去形:「~した」(요体・습니다体)の活用:었어요・었습니다(※습니다体はより丁寧)
- 먹다:モㇰタ(食べる)→먹었요:モゴッソヨ /먹었습니다:モゴッスㇺニダ(食べます)
- 마시다:マシダ(飲む)→마셨어요:マショッソヨ/마셨습니다:マショッスㇺニダ(飲みます)
- 읽다:イッタ(読む)→읽었어요:イルゴッソヨ/읽었습니다:イㇽゴッスㇺニダ(読みます)
- 울다:ウㇽダ(泣く)→울었어요:ウロッソヨ/울었습니다:ウロッスㇺニダ(泣きます)
他にも命令形の「〜しろ」の「아/어라」やお願いするときに使う「〜してください」の「아/어+주세요」もあります。上記と同じ変化の仕方なので、慣れてきたら「아/어라」と「아/어+주세요」も練習してみてくださいね。
語幹のパッチムによって変化するもの
語幹の最後にパッチムの有無によって変化の仕方が変わります。
丁寧な敬語の「〜ます」の(ㅂ니다・습니다体)と仮定の表現「〜なら、れば」があります。
<敬語の「〜ます」の(ㅂ니다・습니다体)>
パッチム無し(ㅂ니다)
- 가다 :カダ(行く)→갑니다:カㇺニダ(行きます)
- 오다:オダ(来る)→옵니다:オㇺニダ(着ます)
- 보다:ポダ(見る)→봅니다:ポㇺニダ(見ます)
- 쓰다:ッスダ(書く)→씁니다:ッスㇺニダ(書きます)
パッチム有り(습니다体)
- 먹다:モㇰタ(食べる)→먹습니다:モㇰスㇺニダ(食べます)
- 읽다:イッタ(読む)→읽습니다:イッスムニダ(読みます)
- 듣다:トゥッタ(聞く)→듣습니다 :トゥㇰスㇺニダ(聞きます)
- 만들다:マンドゥㇽダ→(作る)→만듭니다:マンドゥㇺニダ(作ります)
- ※語幹のパッチムに「ㄹ」がある場合は「ㄹ」が脱落して「ㅂ니다」がつきます。
<仮定の表現「~なら、れば」>
語幹にパッチムがない場合→語幹+면:ミョンとなります。
- 운동하면 기분이 좋아요:ウンドンハミョン キブニ チョアヨ(運動したら気分が良いです。)
語幹にパッチムがある場合→語幹+으면:ウミョンとなります。
- 어떻게 먹으면 돼요?:オットケ モグミョン トェヨ?(どのように食べればいいですか?)
このようにパッチムの有無で変化の仕方が異なります。
韓国語・動詞を覚える際におすすめの方法
ここからは、動詞を覚える際におすすめの方法を紹介していきます。
先ほどもお伝えしたように動詞を活用するためにはまずは、基本形を覚えないといけません。
以下でおすすめの方法を紹介するので、参考にしてみてくださいね。
- 単語帳を作る
- 文法を覚える
- 読む、聞くを繰り返す
1.単語帳を作る
一つ目は、単語帳をつくることです。
日常生活で使用頻度の高い単語をたくさん出して単語帳やノートに書いてみて下さい。例えば、「가다」(行く)「보다」(見る)「먹다」(食べる)などが挙げられます。
始めのうちは単語だけ書くことでも十分勉強になりますが、慣れてきたら単語だけでなく、フレーズや会話文も一緒に書いてセットで覚えることがポイントです。
학교에 가다 (学校に行く)、영화를 보다(映画を見る)、밥을 먹다(ご飯を食べる)など、セットで覚えるとさらに効率よく覚えることができます。
また、書店では赤シートつきの単語帳やリズムに乗って単語を覚えられる音声付きのテキストなど、様々な種類のものが並んでいます。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
2.文法を覚える
二つ目は、文法を覚えることです。
動詞の基本形を少しずつ覚えられるようになったら文法に進みましょう。基本形を覚えることが重要と何度も言っていますが、会話や文章などでは、基本形そのままでは、ほぼ使いません。
上記で説明した母音やパッチムの有無での変化の仕方を覚えるには、文法の練習が必要です。
たくさん文章や問題をこなしていくうちに、自然と動詞の活用が使いこなせるようになってきますよ。練習あるのみです。
3.読む、聞く、書くを繰り返す
三つ目は、読む、聞くを繰り返すことです。
動詞の活用は「母音が陽母音だからこうなって…」「パッチムが有るからこう変化して…」などと頭で考えていると、すぐに言葉にも出ず会話もできません。また、動詞を活用した文章を見ても、とっさに理解できないでしょう。
やはり、語学は反復練習がとても重要です。単語や動詞の活用の仕方の教材は教科書だけでなく、YouTubeやアプリにもたくさんあります。聞き流しできる音声もおすすめです。
楽しんで継続できるお気に入りのツールを、ぜひ見つけてみてくださいね。
まとめ:韓国語の動詞を覚えて活用してみよう
今回は韓国語の動詞について徹底解説しました。
動詞の数をたくさん知っていれば、会話の幅も広がるのはもちろん、韓国ドラマのセリフやKPOPの歌詞なども何を言っているのか聞き取れる回数が増えてくるでしょう。
動詞の活用も変化のパターンを理解して、少しずつ慣れていけば必ず使いこなせるようになります。勉強で大切なのは楽しみながら継続することです。ぜひこの記事を参考に、自分に合った勉強法で楽しく動詞を覚えてみてくださいね。
動詞をインプットしたら、オンラインレッスンでアウトプットするのがおすすめ。アウトプットすることで、効率良く韓国語を定着させることができます。以下で紹介するスクールでは、無料体験を受講できるので試してみるのも良いでしょう!
Korean Withでは韓国語学習に役立つ記事を多数用意しています。気になる方はこちらもあわせてチェックしてみてください。
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