今回はTOPIKの作文問題について、概要から対策までを詳しく解説していきます。
韓国語を勉強し始めて、ある程度自信がついてくると「TOPIK(韓国語能力試験)」を受けてみたい!と考える方が多いでしょう。自分がどこまで理解できるようになったのか実力を試してみたいですよね。
初級者向けの「TOPIKⅠ(1級・2級)」は合格率も高く、初級者でも受験しやすいのですが、中・上級者向けの「TOPIKⅡ(3級・4級・5級・6級)」には、쓰기(書き取り)の中に作文問題があるのをご存じでしょうか?
TOPIKⅡを受ける方たちにとっては、作文が最大の壁であり、苦手意識を持っている方も多いでしょう。TOPIKⅡを受験したいけど、作文が難しくて受験さえ諦めてしまう方も少なくありません。それもそのはずで、쓰기(書き取り)の平均点は、聞き取りや読解問題よりも、毎回すごく低いのが現状です。
しかし、쓰기(書き取り)の作文は取れる点数も高く、高級を狙う方にとっては必ず押さえておきたいところ。
そこでこの記事では、TOPIKの作文の概要から、TOPIK6級を取得している私が、実際にしてきた作文の学習方法を解説していきます。記事後半では、作文対策ができる参考書やおすすめの韓国語教室もご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみて下さいね。
目次
TOPIKの作文問題とは?試験概要の説明
ここからは、TOPIKの作文問題はどういうものなのかを具体的に説明していきます。
冒頭にもお伝えしたように作文問題は、中・上級者向けの「TOPIKⅡ(3級・4級・5級・6級)」の쓰기(書き取り)にあります。
TOPIKⅡは1時間目が듣기(聞き取り)60分、쓰기(書き取り)50分で、2時間目が읽기(読解)70分という時間割になっており、作文はこの쓰기(書き取り)の50分の少ない時間の中で書かなければなりません。
쓰기は、単語通り「書く力」を試される試験で問題番号は51番~54番まであり、以下の通りです。
- 51、52番は、文脈を捉えて、カッコ内に適切な文を10~20文字前後で埋める問題
- 53番は、韓国語で書かれたグラフや表、資料などを見て内容を200~300字の文章でまとめる問題
- 54番は、与えられた主題に沿って質問に答えるような形で600~700字でまとめる問題
また、文脈に合わない表現を使ったり、文字数が少ないと減点になるのはもちろんのこと、初級表現や합니다体、해요体も減点対象になります。口語の語彙や文法も使用不可になっていたりと採点基準も厳しいです。
51・52番に関しては、練習さえすれば中級者以上の方なら、比較的高い点数を取れると思いますが、53・54は、難易度も高く頭を悩ませる方がほとんどでしょう。
TOPIKの作文対策でおすすめの学習方法
ここからは、作文対策でおすすめの学習方法を紹介していきます。
上記で作文の概要を説明しましたが、「やっぱり作文は難しそう…」と思った方もいらっしゃるかと思います。日本語で書くのも難しそうな内容ですよね。
しかし、結論を言ってしまうとTOPIKの作文はユニークな発想や表現力は全く必要なく、論理的な思考ができるように対策すれば、必ず高得点が取れます。実際、私も日本語で作文を書くのは本当に苦手でしたが、傾向やコツをつかみ、しっかり対策することでTOPIKの作文では、高得点を取ることができました。
以下では特に難しい53、54番の作文対策のおすすめの方法を紹介していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 日本語で作文を書く練習
- 書き言葉・한다体の練習
- 韓国語の原稿用紙の使い方を覚える
1.日本語で作文を書く練習
まずは、日本語で作文の練習をすることです。
「どうして韓国語の作文なのに、日本語で練習するの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかと思いますが、いきなり韓国語で作文を書くことは、正直、難易度が高すぎるでしょう。特に54番は、小論文のように与えられたテーマに対して、自分の意見を順序立てて述べる力が必要です。
韓国語学習は日本語を介さず勉強した方が良いと言われていますが、作文は例外です。そのため、作文が苦手な人はまず、日本語で基本と組み立てに慣れることをおすすめします。
日本語で考え、日本語で答えると遠回りに感じるかもしれませんが、日本語でも書けない作文は、韓国語では書けませんよね。
私の場合は、小中学生でも書けるような小論文のテーマに沿って、日本語でまず書く練習をしました。それを韓国語の表現に直していく作業を続けていくと、いつの間にか上手に文章を組み立てて書けるようになってきます。
とてもおすすめの方法なので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
2.書き言葉・한다体の練習
次は、書き言葉・한다体の練習をすることです。
韓国語では、話し言葉と書き言葉は異なります。TOPIKの作文では正しい書き言葉を使いましょう。
書き言葉は堅苦しい表現なので、日常会話にはほとんど使いません。意識して書き言葉の助詞や副詞、文法を覚える必要があります。
また、文末表現も日本語で言う「〜です・ます」は使わず「〜だ・である」と同じ「한다」体を使います。
「한다」体も動詞、形容詞、パッチムの有無などで形が異なります。しっかり対策が必要になるので書き言葉と「한다」体を作る基礎練習をしてから、作文の練習に取り組みましょう。
3.韓国語の原稿用紙の使い方を覚える
最後は、韓国語の原稿用紙の使い方を覚えることです。
日本語にも原稿用紙の使い方があるように、韓国語を書き込む場合にもルールがあります。
簡単に説明すると以下のルールがあります。
- 段落の最初は1マス空ける
- 띄어쓰기(分かち書き)は1マス空ける。
※行の先頭に来る場合は空けない。 - 마침표(句点)、쉼표(読点)は1マスに入れるが、その後続く文は1マス空けずに次の文字を書く。また、行の先頭には打てないので、最後の文字に付けてマスに入れる。
- 물음표(疑問符)は、1マスに入れて次のマスを空ける。
- 日本語の「」にあたる따음표 (引用符)は1マスに入れて次の文は空けずにつなげる。
このように韓国語の原稿用紙の使い方のルールも知っておきましょう。
間違った使い方をすると減点対象になりますので、何度も練習するのがおすすめです。
TOPIKの作文対策ができる参考書【2選】
ここからは、TOPIKの作文対策ができる参考書を紹介します。
それぞれの特徴を詳しく紹介していきますので、順番に見ていきましょう。
韓国語能力試験TOPIK II 作文完全対策 | 韓国語能力試験TOPIKII作文対策講座 | |
---|---|---|
おすすめ度 | ||
値段 | 2,200円ほど | 2,300円ほど |
特徴 | ・日本語から論理を組み立てられる ・作文の基本を学べる |
・基礎的な文章構成の解説から学べる ・作文を書くスキルが身につく |
1.韓国語能力試験TOPIK II 作文完全対策
(2025/01/03 01:22:15時点 Amazon調べ-詳細)
「韓国語能力試験TOPIK II 作文完全対策」は、韓国語学習者なら一度は聞いたことのある「前田式」でおなじみの前田真彦先生の作文完全対策本です。
この参考書の特徴は、日本語から論理を組み立て、意見文を構成する作文の基本から学ぶことができ、作文に当たって必ず知っておきたい한다体の作り方の基礎、原稿用紙の使い方までこれ一冊で対策できるところ。「前田式」で分かりやすく説明してくれているので、作文の書き方や作文に対する苦手意識が高い方にもおすすめです。
模擬試験や解答例も多く、実践的な練習もできるので、この参考書でしっかり対策すれば最上級の6級合格を目指すことも可能でしょう。
「韓国語能力試験TOPIK II 作文完全対策」で作文対策する方は、非常に多く、どのサイトでも高評価が多いです。
参考書選びに迷ったら「韓国語能力試験TOPIK II 作文完全対策」を選んでみてはいかがでしょうか。
2.韓国語能力試験TOPIKII作文対策講座
「韓国語能力試験TOPIKII作文対策講座」は、実際に定期的に試験を受けてノウハウを積み上げてきた著者が自らの経験を元に細かなテクニックや攻略ポイントを伝えてくれている対策本。
この参考書の特徴は、親しみやすい口調で説明してくれるので、先生から個人レッスンを受けているかのような感覚で作文対策ができるところ。また、基礎的な文章構成の解説や考え方や筋道を追って作文を書くスキルが身に付けられるので、作文が苦手で最初から諦めてしまっている人や難しい参考書が苦手な方におすすめです。
「何をどうやって書いていいか分からない」「時間が足りない」などのTOPIKの作文に関してのお悩みQ&Aなどもあり、具体的なアドバイスも載っているのでとても参考になるでしょう。
一冊を終えるころには、作文問題を解く傾向やパターンが身に付いているはずです。気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
TOPIKの作文対策ができる韓国語教室【3選】
ここからは、TOPIKの作文対策ができる韓国語教室を紹介していきます。
作文対策は、独学だとモチベーション維持が難しく、挫折してしまうケースも少なくありません。そこで、韓国語教室で講師から直接アドバイスをもらったり、攻略法を教えてもらうのがおすすめ。
ぜひ、作文対策に韓国語教室に通うことも検討してくださいね。
K Village | 駅前留学NOVA韓国語コース | 新大久保語学院 | |
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人気度 | |||
料金 | 22,00円~/月(基本料) | 11,000円~/月 | 11,000円~/月 |
特徴 | 目的に合わせて学べる 複数なコース提供 |
レベル別レッスンを採用 | 「できる韓国語」を利用 |
無料体験 | あり | あり | 見学あり |
1.K Village
K Village Tokyoは、日本全国15校舎以上が展開する1レッスン60分550円というコスパ抜群の韓国語教室。通学とオンラインが選択可能です。オンラインでは好きな時間に韓国語レッスンを受講できます。
どちらも授業料に差はないので、近くにK Village Tokyoの校舎があるなら、「教室に所属しながら、オンラインでレッスンを受ける」を選択するのもおすすめ。
この教室の特徴は、マンツーマンレッスンやオンラインレッスンでは、ドラマのセリフを覚えたい、KPOPの歌詞が知りたいなど、勉強の目的に合わせてレッスンができることです。
また、ペアレッスン、トリオレッスンでは仲の良い友達と一緒に受講できるレッスンもあり、スケジュールを友達と合わせて通うことも可能。
自分のライフスタイルや目的に合わせて、様々なコースを選択することができ、どのコースでもしっかり学べる内容になっています。
また、マンツーマンレッスンでは、授業内容は講師と相談して決められるのでTOPIKの作文対策も行うことができるでしょう。自分のペースで学べるので分からないところや苦手な部分も克服できるはずです。
K Villageでは、無料体験レッスンを実施しています。教室やレッスンの雰囲気を知りたい方は、ぜひ一度無料で受講してみてくださいね。
K Villageのおすすめポイント
- リーズナブルな料金で通うことができる
- ネイティブ講師から学ぶことができる
- 自分のレベルに合ったレッスンを見つけられる
K Villageの受講料金
グループレッスン
入学金 | 0円 |
授業料 | 550円(1回60分・月4回) |
月会費 | 2,200円 |
備考 | ※価格は全て税込価格です。 |
マンツーマンレッスン
入学金 | 0円 |
授業料(デイタイム) | 3,300円(60分) |
授業料(プライム) | 4,400円(60分) |
月会費 | 2,200円 |
備考 | ※プライム=平日18時以降の予約も可能 ※価格は全て税込価格です。 |
トリオレッスン
入学金 | 0円 |
授業料(デイタイム) | 1,650円(1名60分) |
授業料(プライム) | 2,200円(1名60分) |
月会費 | 2,200円(1名) |
備考 | ※プライム=※平日18時以降の予約も可能 ※表示は全て税込価格です。 |
K Villageのスクール情報
校舎 | 全国各地に16校舎 ※全国でオンラインレッスンの受講が可能 |
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コース | クラスレッスン 個人レッスン ペアレッスン |
開校時間 | 月~金:10:00~22:00 土日:10:00~20:00 ※校舎によって異なる |
無料体験レッスンの申し込みは公式サイトからすることができます。興味のある方は、ぜひチェックしてみてくださいね!
2.駅前留学NOVA韓国語コース
駅前留学NOVAは、全国に教室を展開している、知名度の高い大手のスクールです。英会話スクールという印象が強いですが韓国語も受講することもできます。
駅前留学NOVA韓国語コースでは、通学以外にもインターネットの環境とPC・スマホ・タブレットがあれば、受講できるオンラインレッスンがあり、週1回の決まった曜日や時間で学ぶことができる「固定プラン」と希望の時間帯に予約を行うことができる「フリープラン」の2つのプランから選択可能。
この教室の特徴は、一人ひとりの進捗に合わせ、より効果的に韓国語を習得できるように初心者から上級者までレベル別レッスンを採用していること。厳選された韓国人講師による高品質なレッスンで、無理なく習得を早める効果的なレッスンを受けることができます。
授業のスタート時にインタビュー形式のテストを行い、最適なレベルを設定をしてくれるので、TOPIKの作文で悩んでいる方も、講師が親身になって一緒に作文対策を行ってくれるでしょう。作文のスキルアップが期待できるはずです。
駅前留学NOVA韓国語コースでは、無料体験レッスンを受講することができます。興味のある方は、ぜひ体験受講してみてくださいね!
駅前留学NOVA韓国語コースのおすすめポイント
- 入会金無料で初期費用を抑えて韓国語を学ぶことができる
- 月1万円〜通える月謝制の料金体系
- ネイティブ韓国人講師から質の高いレッスン受講が可能
駅前留学NOVA韓国語コースの受講料金
グループレッスン
月4回 | 月謝:11,000円(税込) |
月8回 | 月謝:20,900円(税込) |
月12回 | 月謝:30,800円(税込) |
マンツーマンレッスン
月4回(固定予約) | 月謝:24,444円(税込) |
月4回(自由予約) | 月謝:30,800円(税込) |
月8回(自由予約) | 月謝:55,000円(税込) |
月12回(自由予約) | 月謝:77,000円(税込) |
駅前留学NOVA韓国語コースのスクール情報
校舎 | 全国各地に5校舎 ※全国でオンラインレッスンの受講が可能 |
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コース | マンツーマンレッスン グループレッスン |
開校時間 | 月~金13:00~22:00 土日月:10:00~18:30 ※校舎によって異なる |
駅前留学NOVA韓国語コースで無料体験レッスンを受講してみたい方は、以下の公式サイトをぜひチェックしてみてください!
3.新大久保語学院
新大久保語学院は、東京の主要都市部に展開しており、韓国語学習書の国内販売数10年以上ナンバーワンの「できる韓国語」でおなじみの参考書を開発した韓国語教室です。
レッスンは、通学とオンラインから選択でき、基本的には少人数制のレギュラーコースで授業が行われますが、プライベートやセミプライベートの個人のレベルや都合に合わせて行われる場合もあるので、自分に合うレッスンを選択することが可能です。
この教室の特徴は、「できる韓国語」の内容を活かし、教授法を常に工夫しながら授業を行っているところ。講師においても教育機関で長年韓国語教育に携わってきた、経験豊富で優秀な講師が多数在籍しています。ホームページの講師紹介を見てみても、素晴らしい経歴を持つベテラン講師ばかりでした。基礎的な韓国語から上級者まで質の高いレッスンを受けることができるでしょう。
また、TOPIKⅡの作文対策コースも用意しているので、一人で作文対策が不安な方やプロの講師に添削してほしい方には、TOPIKⅡの作文対策コースはおすすめです。
レッスンの見学も随時行っているので新大久保語学院が気になる方は、ホームページからチェックしてみてくださいね。
新大久保語学院のおすすめポイント
- 優秀な講師のみを採用。質の良いレッスンが受けられる
- 様々なレベルに対応していて、自分に合うレッスン体系で学べる、
- TOPIKⅡの作文を添削してもらえる作文対策コースがある
新大久保語学院のスクール情報
校舎 | 新大久保、新橋、渋谷、池袋、横浜の5校舎 |
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コース | 少人数制のレギュラーコース プライベートコース セミプライベートコース |
開講時間 | 校舎によって異なる |
まとめ:TOPIKの作文で高得点を狙ってみよう!
今回は、TOPIKの作文問題について概要から対策までを詳しく解説してきました。
TOPIKの作文は、難易度も高い上に「作文」というだけで、苦手意識を持ってしまうケースがほとんどでしょう。まさに私もそうでした。
しかし、作文は意外にもしっかり対策をして、傾向とコツをつかめば必ず高得点を狙えます。
この記事で紹介した、おすすめの学習方法を参考に、自分に合った作文対策をしてみてくださいね。
また、今回紹介した参考書や韓国語教室もTOPIKの作文攻略のための力になってくれるでしょう。
気になる教室があったら積極的に無料体験や見学に行くのもおすすめです。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
また、TOPIKの対策方法としてオンラインレッスンを利用するのもおすすめです。問題集で学んだ韓国語をオンラインレッスンでアウトプットしたり、わからなかった問題について質問するなど、オンラインレッスンを利用することで更に効率的に試験対策できるでしょう。
以下の記事で、オンラインレッスンについて詳しく紹介しています。オンラインレッスンでは無料体験が受講可能ですので、まずは気軽に試してみましょう!
そのほか、Korean WithではTOPIKの対策に役立つ記事を多数用意しています。対策方法が分からない方や効率的に対策を進めたい方は、ぜひこちらの記事もチェックしてみてくださいね。